コロナ疑いの患者さんへ--9/21 ブログより転載
2020年9月21日
コロナ時代の医者のかかりかた
医者も人間。
コロナが怖くないかと言えば、怖い。
医者本人に持病もあろうし、家族も居る。
職員だって同じだ。
ポーラのクリニックをオープンするとき、
なるべく古いすきま風の入るビルを選んだ。
理由は、当時コトブキには結核が話題となっていたから。
結核は減ったとはいえ、空気感染する疾患。
開設時、私も職員も、「絶対に結核にかからない」準備をした。
怪しい時にはN95マスクも使って診察。
エアコンと陰圧換気扇にて空気の流れをシミュレーション。特別待合室も設けて、ここでは患者の風上に医療者が立てるように空気の流れを創った。
待合室にも出口に向けてつねに次亜塩素酸霧風が流れるようにつくった。
その効果もあり、当然、当院職員・通院中患者から16年間結核患者の発生をみていない。
問診と視診を丁寧に行えば、「普通となんか違う発熱」を疑うことにより、結核患者を発見することは可能である。
長年培ったこのノウハウはコロナの時代に俄然役に立つことになった。
空気感染よりも飛まつ感染。
結核よりも感染経路がわかりやすいのがコロナ。
満員電車であっても、誰もしゃべらず、誰も咳・くしゃみをしなければ、飛沫は飛ばない。
コロナは人間の口、目、鼻汁に生息し、その飛沫液体に混じって拡がっていく。
だから、我々医療者は特に最前線の開業医は「飛沫と空気の流れ」に厳重に注意をして可及的に第一線での危険を防止しなければならない。
これから、インフルエンザが混じって来る。
大変な季節がやってくる。
当院の理念、「信頼・責任・あたたかみ」に基づいて決定した
ポーラのクリニックのコロナ疑い診療のトリアージ方法をここに紹介しておくので、ご参考としてください。
- 当院かかりつけ中の患者さんであれば、発熱にてコロナの疑いがあっても診察をします。
理由はコロナ以外の重篤な疾患が隠れて居る可能性があるからです。
- 当院初診でのコロナ疑いの患者さんはお受けしません。
理由は、特別待合室が一人しか入れないため。
加えて、コロナ対応の診察は防護服や検査への対応に時間がかかるため、一般患者さんの通常診察に支障が生じるからです。
- コロナ疑いでの受診の場合、まずクリニックへお電話をください。特別待合室へご案内します。
- 医師・看護師は完全防護服で診療します。
10月以降は、
インフルエンザ+コロナの抗原検査、が陰性ならば、
コロナのPCR検査。
の検査手順となります。
- 可能な人は唾液によるPCR検査、認知症などで不可能な人は鼻咽頭拭い法でPCR検査を行います。
- 会計・処方箋発行も特別待合室で行います。
※以上の理由から、当院かかりつけではない患者さんの初診でのコロナ検査目的の受診はお受けできません。
現段階では受診患者さんに制限が生じてしまうことをご了解ください。
院長 山中 修
2020.9.21